トライ式高等学院は、アルプスの少女ハイジのCMで有名な「家庭教師のトライ」と同系列の通信制高校サポート校で、個別指導中心というのが特徴です。
でも、個別指導があると学費は高いのでしょうか。評判はどうなのでしょうか。
また、個別指導だと高校としての行事は無いのでしょうか。
我が家は集団行動が苦手な子供がいるため、個別指導という部分に特に興味を抱き、これらのことを個別説明会で聞いたり、見学したり体験授業を受けて確認してきました。
今回は、トライ式高等学院に関する疑問についてまとめました。
トライ式高等学院の学費は高いの?
トライ式高等学院で真っ先に気になることといえば、学費ですよね。
私立の通信制高校は結構学費が高いところが多いのですが、トライ式高等学院の場合は個別指導中心なので更に値段が高くなりそうです。
個別相談会で学費について訊いたところ、数分程度で見積書を作成してくれました。
以下の見積もりは、鹿島学園高校に在籍する場合の金額です(令和2年度入学の場合)。
ちなみに、トライ式高等学院では、鹿島学園高校以外にもう一校、日本航空学園のサポート校でもあるため、どちらの高校を選んでも問題ありません。ただし、学費は若干日本航空学園の方が高いそうです。
【内訳】
入学金(初年度のみ)50,000円
通信費 5,000円
災害共済給付金 252円
施設設備費 24,000円
単位科 175,000円(25単位)
(2)トライ式高等学院 653,400円
【内訳】
入学金(初年度のみ)80,000円
設備費 24,000円
システム費 30,000円
行事運営費 10,000円
学費 450,000円(25単位)
消費税 59,400円
(1)と(2)の合計 907,652円
ただし、別途、鹿島学園高校の教科書代、教材費が発生します。また、就学支援金は対象の場合▲120,300円となります。
こうしてみると、他の通信制高校で高いところとさほど変わらないのですよね。
ですので、確かに学費は高い方ではあるけれど、集団が苦手な子供の場合にはトライ式の方が良さそうですね。
でも、実は、この個別指導の料金は個別指導の時間が50時間分ということになっています。(1単位につき2時間という仕組みなのです。)「50時間分の授業」というと、1年間が52週あるので、計算上は1週間に1回しか授業が出来ないことになりますよね。そんなに少なくて大丈夫なのかと心配になるものです。
ですが、高校の単位としてのレポートを仕上げる程度なら、多くの生徒の場合は2時間程度でも問題ないようです。ただ、足りないケースも出てくるし、実際にそれだけの勉強だと進学を考えた場合に内容が足りずに難しいです。
そこで、レポートの進み具合なども含めて様子を見ながら生徒や保護者と相談して追加授業を行うことが多い、という話でした。トライでは必要に応じて直ぐに見積もりを出して提示してくれます。それでOKなら追加費用を納めて授業を追加していく流れになるのです。
ということで、最初の時点ではさほど他の通信制高校と変わらない金額ですが、追加料金を考えるとやはり結構高くなると見込んでおく方が良いでしょう。(といっても子供の進み具合次第なので、親としては見当つかないのですけどね。)
実際には結構追加授業をする人が多いので、最初は普通科(25単位で50時間の授業設定)として入学し、2~3年次には特進科(25単位で100時間の授業設定、追加料金25単位の場合税込385,000円)で申し込む人が多いようです。
まあ、こちらの特進科になった場合でも、他のN高等学校やクラーク国際高校などの進学コースの料金とさほど変わりないので、学費で学校を比較するのでなく、どの学校の授業形態が子供に合っているのか、というところに着目して決めるのが良いでしょう。
トライ式高等学院の評判は?
トライ式高等学院の評判について通信制高校の総合サイトを見てみると、「部活の少なさ」「学費の高さ」以外はとても評価が高い学校です。
そして、最初からトライに入学した人ももちろんいますが、「他の高校に入学したけど上手くいかずに転入した」という人が結構多いです。我が家で見学させてもらった2つのキャンパスでもそのパターンがとても多かったです。
そして、1回挫折した(その高校をやめて転入したこと)とは思えないくらい、とても自然で楽しそうに、元気に過ごしているのがよく分かりました。
見学した際に数名の生徒と話したのですが、皆さんすごーく「自由気まま」に勉強し、のびのびと学校生活を楽しんでいる様子でした。キャンパスによって雰囲気が違うかもしれませんが、我が家で見学した2つのキャンパスでは、先生も生徒も本当に「何物にも縛られず、自由に、かつ自立心を持って行動している」というような印象を受けたのです。
実は我が家では、中学2年生の子供が不登校気味で、「学校には行かなきゃいけないと思っているけど、行くのが辛い」と言っていて私もどうしたものかと悩んでいるのですが、2つのキャンパスで見学していたら、「学校は行かなくても良い。学ぶべきことを自分が落ち着ける場所で学んでいけば良いんだ」ということを肌で実感しました。
トライ式高等学院には行事がないの?
トライは個別指導なので部活や行事なんて無いのだろう、と「学校らしさ」を期待していなかったのですが、訊いてみたら、様々なイベントがあることを知りました。
トライの1つ1つのキャンパスはビルの一室を借りて運営しているところが多いので人数が少ないですが、イベントによっては近隣の複数キャンパスと合同で運動会を行ったり、文化祭を行ったりしています。そして、修学旅行などもあります。
これらの行事は参加が任意なので、集団行動が難しい場合には参加しなくても全く問題ないし、苦手だけどちょっと興味があるなあ、というような状態なら先生が様子を見て誘ってくれ、出来る範囲での参加もできるようです。
一人一人の様子を見ながらその子供なりのステップアップが出来るよう、サポートしてくれるという話でした。
そして、実際に行った生徒は「1人で参加するのが心配だったけど、行ったら直ぐに友達ができてすごく楽しかった」と思うパターンが多いそうです。
また、部活もキャンパスによって異なるのですが、複数あります。でも、自分の通っているキャンパスには入りたい部活がない、という場合は、近隣のキャンパスでの参加もOKなので、生徒によってはあちこちのキャンパスに通うこともあるそうです。
トライに通う生徒は集団活動が苦手な人がとても多いそうですが、そんな中で部活やイベントを通じて友達付き合いが出来るようになり、勉強だけでなく人間としても成長できていく、ということを個別相談会で聞いてきました。
さいごに
トライ式高等学院は個別指導が中心なので学費は高いけれど、集団活動もあるので人間関係も学ぶことができます。少人数との関わりから始められるので集団が苦手な子供にとってはすごく良い環境でしょう。
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