高校受験生のいるお母さんは心配事ばかりですよね。
そして、子供に「全日制じゃなくて通信制高校に進学したい」と言われたら、

通信制高校なんて生徒数少ないんじゃないの?
ウチの子供の人生終わりかもしれないわ・・・
などと不安に駆られるかもしれません。
今回は、そんなお母さん向けに、全日制と通信制の生徒の人数や学校数を比較し、近年の高校進学傾向についてまとめました。
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高校で通信制の位置付けは?受験前に知っておきたい他校との違い
通信制高校の生徒数
高校の生徒数は、令和元年度学校基本調査によると、以下のようになっています。
全日制と定時制・・・3,168,369人(前年度比▲約6.7万人)
通信制・・・197,696人(前年度比+約1.1万人)
合計・・・3,367,065人
確かに全日制や定時制に比べると、通信制に通う生徒数はかなり少ないです。
全日制と定時制が全体の94.1%に対して、通信制高校の割合は生徒数全体の5.9%しかありません。
ですが、この少子化の時代で全日制や定時制は年々減少しているのに、通信制だけは増加しているのですよね。これは、通信制には、全日制や定時制にない良さがあることが大きな理由でしょう。また、不登校で中学校に行けない場合の進学先として通信制を選ぶ傾向が増えていることもあります。
では、生徒数に関してもう1つ、通信制には年齢層の特徴があるのでお話ししておきます。
通信制高校の生徒の年齢層
通信制高校に通う生徒は、全日制に比べて幅広い年齢層となっています。
令和元年度データによると、以下のような人数となっています。
10代・・・169,529人(85.75%)
20代・・・21,460人(10.85%)
30代・・・・4,429人(2.2%)
40代・・・・1,366人(0.7%)
50代・・・・511人(0.26%)
60代以上・・401人(0.2%)
合計・・・197,696人
大部分の生徒は10代(15~19歳)ですが、20代以上の生徒も案外多く通っているのが分かりますよね。
これは、通信制高校の場合、次のような人が通いやすいからなのです。
・家庭の事情で高校受験できなかった人
・一度高校中退したけど再度チャレンジしたい人
ですので、子育て中の主婦もいれば、サラリーマンやリタイアした年配者なども通っています。
ちなみに、年配者の在籍が多い傾向のあるのが公立高校で、これは学費の安さが大きな理由でしょう。また、NHK学園にも比較的年配者がよく在籍している傾向があるのですが、この高校も私立の中では比較的学費が安いです(とはいえ、年間30万円以上かかります)。
通信制高校の学校数
高校の数は、令和元年度学校基本調査によると、
全日制と定時制・・・4,887校(国公立3,565校、私立1,322校)
通信制・・・253校(国公立78校、私立175校)
となっています。
全日制や定時制と異なり、通信制の場合は公立よりも私立高校の方が数が多いため、いざ高校選びの段階になったら、公立の滑り止めとしての私立受験、というような考え方はできません。
「自分が通いやすい条件の通信制高校を選び、その中に公立が入っていればラッキー」程度に考える方が良いです。
それに、全日制や定時制と異なり、通信制の場合は公立と私立で勉強内容や提出物の量が異なる傾向があるので、「単純に学費が安いからうちの子供は公立に行かせたい」等と考えない方が良いです。
★通信制高校に進学する場合は、公立と私立の違いについては理解しておきたいところなので、次の記事は必読です!→通信制高校で公立と私立の違いは?学費以外の理解すべき点とは?
さいごに
通信制高校は全日制に比べて学校数や生徒数がかなり少ないのですが、少子化の現代において個性を尊重する高校として注目されつつあり、人気が高まっています。とはいえ、大多数の生徒が全日制に進学するので通信制の選択はどうなんだろう、と親の目から見ると引け目を感じるかもしれません。
ですが、通信制高校の卒業生でも大学に進学する人もいるし、社会に出て活躍している人も多数います。また、今は現役の通信制高校生であっても事業を行っている人も現れているので、子供がどう考えて学ぶか、ということに尽きるのです。
ですので、学校選びの際には通信制に対する固定概念を一度手放して、子供が何を学びたいのか、将来何をしたいのか、その高校で生き生き過ごせそうかどうか等を一緒に見て考えてみましょう。
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